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移転マニュアル
貸し倉庫・貸し工場・貸地の移転に関するお役立ち情報を掲載しています。
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貸し倉庫・貸し工場・貸地の移転の流れ
官庁への届け出
貸工場・貸倉庫・貸地の移転に伴い、以下のような届出が必要になります。
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※詳細につきましては関係官庁にお問い合わせ下さい。
建設設備用語
貸工場・貸倉庫の構造
耐震構造
設計、施工に際して地震や強風などの力に耐えられるように設計された建築物の構造。「耐震」が地震力に耐える構造に対し、「免震」、「制震」は地震力を低減させるという構造の違いがある。
制震構造
地震などによる振動エネルギーを制御・抑制する装置を設けた構造。制震構造には、揺れを吸収する装置を建物に設置する「パッシブ制震」と油圧式や電気式の駆動装置を建物に設置する「アクティブ制震」などがある。
免震構造
揺れを小さくする効果のある装置を設置し、地震の影響をやわらげる構造のこと。水平に柔らかく動くバネの原理で揺れを伝えにくくする積層ゴムや振動エネルギーを吸収するダンパ(振れ止め)を建物と基礎との間に使用するタイプが多い。免震構造に必要な機能として以下の3つがあげられる。
(1)荷重支持機能(建物を耐用年数まで安定して支持する機能)
(2)水平復元機能(建物の揺れをゆっくりとした動きに変えて、地震後に元の位置に復元する機能)
(3)減衰機能(建物の振動と反対方向に働く力によって振動を抑制する機能)
鉄骨構造(S造)
柱、梁などの主要な構造部分を、形鋼、鋼管、鋼板などの鋼材を用いて組み立てた構造で、軽量かつじん性に富み、高層建築などに用いられる。「鋼構造」「S造」ともいう。
鉄筋コンクリ−ト構造(RC造)
柱、梁、床などの主要な構造部分を、鉄筋とコンクリートとで構成した構造。「RC造」ともいう。
鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造)
柱、梁などの主要構造部を鉄骨と鉄筋とコンクリートで構成した構造。「SRC構造」とも呼ばれる。
カーテンウォール【curtain wall construction】
外壁の工法の一種で、柱と梁を主体構造とし、壁は外装材または外部との仕切材(カーテン的なもの)にすぎないと考えた構造形式。高層ビルでは地震の時にガラスが割れるのを防ぐためにカーテンウォールが必要になる。
壁構造
壁体、床版など塀端的な構造体のみで構成してゆく構造方式。柱、梁を主体とする構造(ラーメン構造)と異なり、高層化には難があるが、中低層には適する方式。「壁式構造」ともいう。
剛構造
RC造・SRC造のように建物全体を一体的に剛にした構造で、耐震壁を有効に設け、外力に対し変形しにくくしているが、受ける地震力は大きい。一般的に31m以下の建物は剛構造である。
柔構造
建物の固有周期を長くすることで、受ける地震力を小さくして地震に抵抗させる構造で、上部構造として鉄骨(S)造を用いる。超高層建築のほとんどは柔構造である。
防火構造
鉄骨モルタル塗り、しっくい塗り、土塗り、真壁造裏返し塗りなど、防火性能を有する構造。一般に下地が木造の場合は、不燃材料よりも塗り厚を厚くしなければならない。
ラ−メン構造
建物の基本的な骨組みで、柱・梁の接点が剛接合で一体となっている構造の総称。
スケルトン【Skeleton】
建物の骨組み、透明性に富んだ空間。
スパン
支柱から支柱までの間隔。開口部の広さを示す。
スラブ
圧延鋼材のうち、原板・中板の材料となる半成品。鋼塊または鋼片を偏平形に粗圧延したもの。垂直荷重を受ける板状の部材であるが、通常、鉄筋コンクリートの床をさす。
スリーブ
配管やダクトを梁や床を貫通させる場合に、あらかじめ、梁や床に穴を設けるためのさや管。矩形の穴を空ける場合の木枠は箱という。
乾式スプリンクラー
配管内の凍結を防止するために使用されるスプリンクラー設備。閉鎖型スプリンクラーヘッド、乾式流水検知装置、加圧送水装置、エアーコンプレッサー、水源および配管弁類などから構成される。常時低圧の空気によって充満されているため、凍結の防止を可能にしている。
湿式スプリンクラー
スプリンクラー設備のうち最も一般的な設備で、閉鎖型スプリンクラーヘッド、湿式流水検知装置、加圧送水装置、水源および配管弁類などから構成される。スプリンクラーヘッドが取り付けられる末端配管部分まで常時充水している。
リノベーション【Renovation】
建物の更新のための工事。通常の修理より大がかりな化粧直しのことで、外壁の補修、建具や窓枠の取り替え、設備の更新を含む。単なる内・外装や設備などを新しくするリフォームと分けて考えることが多い。
令8区画
消防法施行令第8条に規定する開口部のない耐火構造の床または壁の区画のこと。令8区画については、以下の基本的な考え方に適合するか否かを確認することが必要であり、「消防防災用設備等の性能評価について」に基づき、個々に性能評価を行うこととしている。
(1)令8区画の構造
・鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造またはこれらと同等に堅牢かつ容易に変更できない耐火構造である。
・建築基準法施行令第107条第1号に定める通常の火災等の加熱に耐える時間が2時間以上の耐火性能を有する。
(2)令8区画を貫通する配管等について
・配管の用途は、原則として給排水管であること。
・配管の外径は200mm以下であること。
・配管を貫通させるために令8区画に設ける穴が直径300mm以下となる工法であること。なお、当該貫通部の形状が矩形となるものにあたっては、直径300mmの円に相当する面積であること。
・配管を貫通させるために令8区画に設ける穴相互の離隔距離は、当該貫通させるために設ける穴の直径の大なる方の距離(当該直径が200mm以下の場合にあっては、200mm)以上であること。
・配管等の耐火性能は、当該貫通する区画に求められる耐火性能時間(2時間以下の場合にあっては2時間)以上であること。
・貫通部は、モルタル等不燃材で完全に埋め戻す等、十分な気密性を有するとともに、当該区画に求められる耐火性能時間(2時間以下の場合にあっては2時間)以上の耐火性能を有するよう施行すること。
ニ方向避難
火災時の避難については、二方向の避難経路(階段、バルコニー等)を確保する必要がある。ただし、階段は別々の方向に設けられているべきで、Aの階段に行くにもBの階段に行くにも、ほとんど同じ経路を通る場合は、二方向とはいえないとされている。二方向避難は建築基準法施行令第121条第3項で定められている。
・ 第121条第3項ただし書き(大意)
「…直通階段に至る通常の歩行経路に共通の重複区間があるときは、その重複区間の長さは、歩行距離の限度の1/2をこえてはならない」
・ 第121条第3項(大意)
「ただし、居室の各部分から重複している歩行距離を経由しないで、避難上有効なバルコニー等で避難することができる場合は、この限りではない」。
貸倉庫・貸工場の床形状
ペリメ−タ−ゾ−ン
建築平面にて、空調域でかつ外壁からの熱的影響を受ける領域。一般に外壁から3〜6m内部の部分までをいう。日射や外気温の変動により、この部分の熱負荷は時々刻々激しく変化する。
コージェネレーションシステム
発電システムの廃熱を回収し、冷暖房や給湯に利用する方式。発電と熱供給を別々に行うよりもエネルギーの有効利用がはかれる。
アンダ−カ−ペット方式
ケーブルを床上に露出して布設し、その上に角形カーペット(50cm角)を敷く配線方式。
セルラ−ダクト方式
コンクリート型枠として使用するデッキプレートの溝を、下面から特殊カバープレートを取り付けて配線ダクトにしたもの。
フリ−アクセスフロア方式
電源や情報線が任意の床位置から簡便に取り出せる床構造。床が二重構造となっており、床面は正方形の規格品パネルを敷き並べ、室内から簡単に取り外し、床ふところ配線ならびに取り出しが可能。
フロアダクト方式
断面が長方形または台形の鋼板制の配線用ダクトで、コンクリート内に埋め込んで使用する。コンセント、電話用配線に使用される。
比較項目
| 配線方式
| フロアダクト方式
| セルラダクト方式
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フレキシビリティ |
配線内容(内新面積等) | △E25 415mm2、E31 600m2 | ○F5 998m2 | ◎5,000〜7,000mm2 | |||||||
取り出し位置・数 |
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配線変更容易性 | ○ | ○ | ○ | ||||||||
アウトレット器具の多様性 |
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△床上コンセントが標準 | △床上コンセントが標準 | ||||||||
機能性 |
ケーブル種別 | ○どれでも可 | ○どれでも可 | ○どれでも可 | |||||||
負荷の移増設への対応性 (アウトレットの移増設) |
△フロアボックスの位置限定 |
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歩行感(床材により異なる) | ○ | ○ | ○ | ||||||||
露出配線の必要性 |
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信頼性 |
機械的破傷に対する安全性 | ◎ | ◎ | ◎ | |||||||
耐震性 | ◎ | ◎ | ◎ | ||||||||
耐ノイズ性 | ○シールド | ○シールド | ○シールド |
比較項目 |
アンダーカーペット方式 |
フリーアクセスフロア方式 |
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フレキシビリティ |
配線内容(内新面積等) |
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取り出し位置・数 | ○ 自由 | ○ 自由 | |||||
配線変更容易性 | 広範囲には△什器移動必要 狭範囲には○ |
○ | |||||
アウトレット器具の多様性 | △ 床上コンセントが標準 |
|
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機能性 |
ケーブル種別 | △ 専用のフラットケーブルのみ | ○ 電力はケーブル工事 | ||||
負荷の移増設への対応性 (アウトレットの移増設) |
○ 自由 | ◎ 自由 | |||||
歩行感(床材により異なる) | △ 足裏に配線を感じることあり | △ 材質、システムで差があり | |||||
露出配線の必要性 | ○ 露出配線での補完必要ない | ○ 露出配線での補完必要ない | |||||
信頼性 |
機械的破傷に対する安全性 |
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○ | ||||
耐震性 | ◎ |
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耐ノイズ性 | △ 隔離距離確保要 | △ 隔離距離確保要 |
無線LAN |
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ケーブルによる配線を使わないLANのこと。配線スペースが不要のため、レイアウト変更などを行った際に、ケーブルを張りなおす時間とコストを節約できる。無線LANの種類は以下の通り。 [電波方式] 2.4GHz帯と5GHz帯の電波免許不要な周波数帯の電波を利用。2.4GHz帯で最大Mbps、GHz帯で最大Mbpsの転送速度のものが主流となっている。 [スペクトラム拡散方式] 高域な周波数を同時に使って通信を行う方法。ノイズに強く、特定の周波数に雑音が生じても、ほかの周波数の信号は更新可能。同時に特殊な符号を使用しているため、特定の人しか正しく信号を受信できないため、セキュリティにも強い。 [赤外線方式] 一般的に有線LANの先にメディア変換アダプタを繋ぎ、光無線HUBと通信する方式。赤外線方法は、直射光または反射光が届く範囲でしか使用できないというデメリットがある。ただし、10Mbps〜100Mbpsと転送スピードは速い。 [IrDA赤外線方式] ノートパソコンに標準装備されている赤外線インターフェイス(IrDA)を利用したもの。転送スピードは遅い。 [レーザー方式] 有線LAN等に通信装置を繋ぎ、離れたビルにある基幹優先LAN同士を結ぶ方式。セキュリティには強いが、遮蔽物には弱い。 |
貸し倉庫・貸し工場の空調設備
輻射式冷暖房
熱は温度の高い方から低い方へ伝わるという自然の原理を利用した空調方式。暖房の場合は、天井に設置したパネルに温水を流すことで、人間体表面の熱放射量を少なくさせ、暖かさを伝える。その場合、温度の低い床や壁などにも熱が伝わるため、室内空気も均一に暖めることができる。逆に、冷房の場合は、パネルに冷水を流すことによって、冷やされた天井が、人間の身体や高温となった室内壁の熱を吸収。夏にトンネルに入ると身体が涼しく感じるのと同様に、快適な室温を実現できる。
長時間にわたって快適さを求めるオフィスビルや学校、研究所、安らぎが必要な病院やホテル、静かさを求める図書館や美術館などが輻射式冷暖房に適している。
セントラル方式(中央方式)
熱源機器や空調機をできるだけ中央に集中した空調方式。保守管理が容易で、スケールメリットが生かせて安価となる。
クーリングタワー(冷却塔)【Cooling Tower】
冷却塔のことで、水冷凝縮器の冷却水を捨てずに、何回も繰り返して循環使用できるようにする役目を果たす装置をいう。水を効率良く冷却させるために、送風機を設けて塔内へ大気を強制的に取り入れるとともに、充てん材によって空気と水ができるだけ長く接触するようになっている。
各階ユニット方式
多層建物において、空調機を各階に設置する方式。防災上有利であり、また貸事務所などの場合の運用が便利である。
二管式
冷温水コイルへ往きと返りの2本の配管が接続される配管方式。短時間のうちに冷房と暖房を切り替えられない欠点があるが、経済的であり、広く使用されている。
四管式
冷温水コイルへ、冷水と温水をそれぞれ独立して供給し、還水管も冷水と温水を独立させる空調配管方式。コイルに4本の配管が接続される。負荷が冷房から暖房へと急変する箇所や、ファンコイルユニットごとに冷房や暖房要求が異なる場合に適するが、設備費が高い。
空気調和機【Air Handling Unit】
送風機、温度調節用熱交換機、加湿装置、空気ろ過装置等を一つのケーシング中に組み合わせて収容。所定の温湿度の空気を供給する装置のこと。
ダクト
空気を流す区画された流路。亜鉛鉄板でつくられていることが一番多いが、その他用途によって耐食性のある板材でつくられることもある。形状は長方形か丸形が多い。「風道」ともいう。
定風量単一ダクト方式【CAV】
吹出し口から出る風量は一定とし、吹出し温度を変えることによって冷暖房能力を調整する空調方式。
前後の圧力差変動にもかかわらず、風量を一定に保つ目的で定風量装置を用いる場合がある。
可変風量単一ダクト方式【VAV】
吹出し口から出る温度を一定とし、吹出し風量を変えることによって冷暖房機能を調整する空調方式。個別制御がしやすく、搬送動力も減らせて省エネルギー的であるが、設備費は割高となる。
可変風量ユニット
ダクトの管末(ターミナル)に設置して、室内の温度条件に合わせて風量をコントロールするユニットのこと。原理的には、バイパス型、スロットル型等がある。(図2、3)ユニットによって、イニシャルコスト、ランニングコスト、気流分布、発生騒音等が異なるので、目的に合わせて機種を選定しなければならない。
ダンパ
ダクト内を流動する空気量を調節し、また遮断するために設ける可動板のこと。ダンパには1枚の板を中心に回転軸を有する回転式の蝶形ダンパ(バタフライダンパ)と、複数以上の羽根を用いた多翼ダンパ(ルーバ形ダンパ)に大別され、前者はおもに小型ダクトに用いられる。
パッケ−ジユニット方式
パッケージユニットを使って空調する方式。比較的安価で簡便に空調したい場合や、小さい部屋単位で独立して運転したい場合に採用される。
マルチエアコン方式
1台の屋外機と、複数台の室内機と冷媒配管とからなるヒートポンプユニット。室内機が小型分散配置となり、ダクトが不要、個別制御が可能となる。中小ビルや店舗での使用が多い。
ウォ−ルスル−ユニット方式
壁面に設けた開口にはめ込んで使用する床置き形式の空冷型パッケージエアコン。壁にはめ込んだ大型ルームエアコンとほぼ同様の機能を持つ。
ファンコイルユニット
小形送風機、温度調整用熱交換器、空気ろ過装置を組み合わせて一体とした小形の温度調節空気を供給する機器。
インテリアゾ−ン
建築の平面において、空調域でかつ外壁からの熱的影響を受けない領域。一般的に外壁から3〜6mの部分を除外した内側をいう」。
方式 | 中央方式(セントラル) |
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空気方式 |
水―空気方式 |
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定風量単一ダクト方式 | 各階ユニット方式 | 変風量(VAV)単一ダクト方式 | ファンコイルユニット方式(二管式) | ファンコイルユニット方式(四管式) | |
概要 | 建物全体又はゾーンごとに1台の空調機を設け、各室に送風する最も基本的な方式。方位、室用途などのゾーンに系統分けする場合が多い。 | 単一ダクト方式の空調機を各階ごとに設置し、階ごとの制御をする方式。ファンコイルユニット方式(ぺリメータ)と組み合わせる場合が多い。 | 単一ダクト方式において、ゾーンごとまたは室ごとのダクトにVAVターミナルユニットを挿入し、それぞれの室内負荷の変動に応じて送風量を変化させる方式。空調機にはインバーターを設けて送風機を回転数制御する。 | 負荷に応じて必要能力のファンコイルユニット必要台数だけ室内に設置し、外気は別に外気用空調機からダクトで各室または各ファンコイルに送る方式。床置型と天吊り型か苦学に露出型と隠ぺい型がある。配管は夏と冬で冷温水共用。 | 配管が冷水専用、温水専用の各往管、返管計4管のファンコイルユニット方式。ユニットは冷温水兼用の1コイル式と各専用の2コイル式とがある。いずれも自動制御弁により冷水または温水を選択し熱の混合損失を防止している。 |
長所 | ・シンプルで安価 ・居室内に機器が無く、保守や更新が容易 |
・運転管理を階ごとに行える ・床貫通ダクトスペース小 ・機器の保守や更新が容易 |
・ゾーン別、室別温度制御可 ・省エネルギーになる ・機器の保守や更新が容易 |
・温度の個別制御可 ・方位別ぺリメータ負荷処理に適する。 |
・同左。年間いつでも冷房・暖房が可 |
短所 | ・夜間、休日の部分空調運転が不可。 ・階別、室別の温度制御不可 |
・各階1台のとき、方位別温度制御が不可 ・各階機械室スペースが必要 |
・夜間、休日の部分空調運転が不可 ・低負荷時(特に暖房の)に必要、換気量を確保しにくい。 |
・漏水を嫌う電算室、美術館等には不適。 ・機器分散配置のための保守や更新が手間である。 |
・同左 |
用途 | 中・小事務所、ホテル宴会場、劇場、工事 | 一般事務室(テナントビル)、店舗ビル | 一般事務室、会議室、個室 | 一般事務室のぺリメータ、ホテル客室、病院、その他小室、個室 | 同左(特にハイグレード用) |
方式 | 個別パッケージ方式 |
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パッケージ方式 (各階ユニット方式) |
パッケージ方式 (水冷小型ヒートポンプユニット方式) |
パッケージ方式 (空調熱源マルチ型エアコン方式) |
パッケージ方式 (空気熱源ウォールスルーユニット方式) |
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概要 | 一般のパッケージ型空調機を各階ごとに設置し、各階ごとで制御する方式。コンデンシングユニットを用いる空冷式と冷却塔を用いる水冷式とがある。空冷式はヒートポンプが一般的。水冷式は暖房用に電気ヒーター、温水コイルなど別熱源を用いる。 | 各ユニットは同一系統の熱源水配管で結ばれ、冷房運転ユニットでは熱源を冷却水として、暖房運転ユニットでは加熱水として使う。熱源水温が上昇すれば冷却塔で放熱し、加工すれば補助ボイラで過熱する。外気は全熱交換器を用いて一時処理して導入する。 | 屋上に設置した各室外機ユニットと複数の室内機と冷媒配管で接続して冷暖房を行うヒートポンプユニット。ビル用マルチエアコン方式とも呼ばれている。冷媒配管長は最長100mまで可。各種容量の空内機を選定して個別分配配置ができる。 | 外壁の腰壁部分のガラリに接続して空気熱源小型ヒートポンプユニットにより冷暖房を行う方式。ユニットから外気取入れができ外気冷房も可能な機種もある。 |
長所 | ・運転管理が階ごとに行える ・床貫通ダクトスペース小 ・居室内に空調機を分配配置しないので保守や更新が容易 |
・ユニットごとに個別制御、個別発停ができる ・建物内に同時に冷房負荷と暖房負荷があると省エネになる |
・専用機械室が不要で配管スペースも小さく省スペース ・単独運転、部分運転、個別制御ができる |
・個別制御、集中制御とも可能 ・ドレン配管以外にはダクト、配管ともに不要で施工が容易 |
短所 | ・各階に1台の場合は方位別の温度制御が不可。 ・各階機械室スペースが必要 |
・天井内水配管があり、漏水を嫌う電算室や美術館には不適。 ・室内環境グレードがやや劣る ・機器が分散し保守が手間である |
・冬季の湿度維持が難しい ・室内環境グレートがやや劣る ・機器が分散し保守が手間である(特に天井埋め込み型) |
・外壁貫通部の雨仕舞に注意が必要 |
用途 | 中・小事務所(テナントビル)、店舗ビル、工事 | 一般事務室(テナントビル)、店舗ビル | 事務所・店舗など中小規模(〜10,000m2)のテナントビル、住宅 | 小規模ビル、ホテル客室、病室、中・大規模ビルのぺリメータ |
貸倉庫・貸工場の電気設備
IDF(中間配線盤)【intermediate distribution frame】
電話回線数が多く端子箱では収容できない場合に使用するものを配線盤という。また、ビル内で中間に設ける配線盤を中間配線盤という。
MDF(本配線盤)【main distribution frame】
局線の引込み及び構内交換機から構内線路に至る最初の配電盤のこと。引込みケーブルの終端、変換機回路、構内線路、試験弾器、避雷器弾器などを収容し、壁掛け形と自立形がある。
光ケーブル
電気信号を光の強弱によって転送するもので、髪の毛よりも細いガラス繊維またはプラスチックからできている。光ファイバーは導線に比べて高速かつ大量のデータを少ない損失で伝送することができ、また電磁誘導を受けないという利点を持つ。デジタル通信の主役として広く用いられているが、導線と異なり電流を流すことができないため、必ず別途に電源を必要とするという弱点もある。
受電方式
特高変電所の受電方式は信頼度、経済性に対する評価によって決定する。その場合、電力会社の地域的な送電系の方式によって合わせることになるため、最終的には受電者と電力会社の競技によって決める。
受電盤
受電に必要な機器類(遮断機、継電器、計器など)を取り付けてある配置盤。
動力設備
建築電気設備の中で、建物に設置される各種電動機の電源、制御用の盤および配線等の設備。
幹線
変電室の配電盤から分電盤、制御盤までの大電流配線。「フィーダ」ともいう。
蓄電池
2つの電極と電解液で構成され、電池内の化学反応が可逆性があり、充電と放電を繰り返し行える電池。鉛蓄電池、アルカリ蓄電池などがある。「バッテリー」ともいう。
自動火災放置設備
火災により生じる煙りまたは熱を自動的に感知し警報を発する設備で、感知器、受信機、発振器、表示灯、音響装置、配線などで構成されている。「火災報知器」ともいう。
制御盤
電動機などの制御に必要な各種開閉器、継電器、計器その他の機具を鋼板製の箱に納めたもの。
分電盤
鋼板盤の箱の中に母線、分岐回路用過電流保護器などを組み込んだもの。幹線から配線を分岐する箇所に設ける。用途に応じて電灯用、動力用などがある。
UPS【Uninterruptible Power Supply】
基本的にはバッテリを利用して停電などの電源障害時に交流を供給する装置をいう。金融機関の計算センターから(発電機と組み合わせてビル全体をバックアップする場合もある)企業サーバー、パソコンに至るまで、UPSが必要とされている。
CVCF【constant-voltage constant-frequency power supply unit】
計算機システムへの電源供給設備の一種で、入力変動や出力負荷の変化に関係なく、出力の電圧および周波数を一定に保つ装置。回転式と制止形がある。
発電機
駆動装置に直結して、駆動装置の回転力により発電んする装置。磁界の中でコイルを動かす(回転する)ことにより起動力を発生させる。
ワット
電気エネルギーが1秒間になし得る仕事の量を電力といい、電力はPと符号し、その単位はワット(単位記号はW)で示される。1ワット(W)とは1ボルト(V)の電圧の間を1アンペア(A)の電流が流れるときにする仕事量。
1W≒1V×1A
ビルディングオートメーションシステム【Building Automation System】
空調設備、電気設備、給排水衛生設備、防災・防犯設備および機械設備(エレベータ等)を総合的に管理するシステムのことで、先端的な情報処理、通信技術が適用されている。運転制御機能、監視・表示、記録機能、計測機能、データ処理機能などにより、室内環境の快適化、省エネルギーの実現、防災・防犯設備の監視、建物管理の省力化などに効果が高く、インテリジェントビルが備えるべきシステムの一つとされている。略称「BAS」。
分散型電源システム
ゴミ焼却発電、コージェネレーション、小水力発電、太陽光発電、風力発電等、電力消費地に分散して設置する電源設備をいう。
ルーバ
ランプの下面に取り付ける格子状の遮光板。ある範囲外ではランプからの直接光を遮る役目をする。
賃貸借契約関連の用語
賃貸借面積(契約面積)
賃貸借契約書に記載される面積を契約面積と呼び、賃料や定額共益費を単価で表示しているケースでは乗じた額が総額となる。一般にオフィス専用部分の壁芯計算による面積を契約面積としているケースと、エントランスやエレベータホール及び廊下、トイレなど共用面積を加えたケースがあるので、賃料単価による他ビルとの比較をする際には専用面積ベースで行うと良い。大型ビルでは契約面積=専用面積のケースが多いなど、法的な規則はない。
<1坪:3.305785 m2=35.58ft2(スクエアーフィート)・1m2:0.3025坪=10.762 ft2>
賃料(賃貸借料)
月額表示で契約書に記載され、一般に起算日はオフィス内装などのテナント工事が開始される日が基本的な考え方。移転の場合、以前に入居していたビルの解約予告期間を考慮し、旧入居ビルとの二重支払いに注意が必要。支払時期は「翌月分を当月末(25日〜末日)までに支払う」とした前払い方式が一般的。賃料額は地域やビルグレード・建築経過年数・規模などの需給関係を背景とした近隣相場を重視した価格設定がなされるケースが多い。
共益費(管理費)
一般的には賃料の他に毎月の管理費用としての定額の共益費が契約書に記載されるが、最初から賃料に含まれているケースも少なからずある。一般的に定額に含まれる費用部分と実費による清算が併用されている。冷暖房などの空調費やごみ処理などの日常清掃が定額部分に含まれるケースもある。また、実費部分としては室内の電気使用量や定期清掃費、蛍光管など消耗品交換費などがある。
契約条件交渉の際に賃料と定額共益費を合算して「共益費込み賃料」という言葉が使われるが、賃貸借契約書には別々に記載されるケースが多い。
敷金・保証金(預託金)
保証金、敷金といった区別が崩れてきており、いずれにしても賃貸借契約の際に借主が貸主に一定の金額を無利息で預け入れる金銭(預託金)のことで、法律的には賃料の不払いとかテナントの債務を担保する金銭とされている。返還時期は賃貸借契約が終了し、契約書に定められた期間内に返還される。金額は需給関係や地域などにより異なるケースが多い。敷金や保証金の内一定額を「長期プライムレート」などで計算した金額を賃料に加えて支払う「スライド方式」を受け入れるケースがある。
手付金
予約契約時などにおいて、その履行の保証として、賃借人から賃貸人に交付する金銭、解約手付金(借主は差し入れた手付金を放棄し、或いは貸主が受領済の手付金の倍額を返還して、契約などを解除できる手付金)が一般的。
不動産登記簿関連の用語
不動産登記簿
不動産に関する現況及び権利関係を公示するための公の帳簿をいう。現状を公示する表題部と権利関係を公示する甲区・乙区の用紙からなっている。登記簿謄本は誰でも手数料を納付して、登記所(法務局)に直接または郵送料を切手で納付すれば郵便でも申請できる。
表題部
不動産の現状を公示するのが表題部で、土地については所在・地番・地目(土地の現況)・地積(土地の面積)など。建物については所在・地番・家屋番号・種類・構造・床面積などが記載されている。
甲区
所有者に関する事項が記載されている。その所有者は誰で、いつ、どんな原因(売買、相続など) で所有権を取得したかがわかる。(所有権移転登記、所有権に関する仮登記、差押え、仮処分など)。賃貸人と所有者が同一でない場合は、確認が必要。
乙区
抵当権など所有権以外の権利に関する事項が記載されている(抵当権設定、地上権設定、地役権設定など)。
住居表示・地番・家屋番号
昭和37年、「住居表示に関する法律」が制定され、一住居ごとに「○番○号」という表示をするようになった。従って、現在、土地の表示である地番(土地登記簿に登録するために、土地の一筆毎につけた番号)と住居表示が異なることがしばしばある。また家屋番号は、建物の存在を示す番号で、表示登記または所有権の保存登記をした際に、その管轄登記所にて決定する。区分建物の場合は、占有部分毎につけた番号。
貸工場・貸倉庫・貸地の契約・法律関連の用語
契約期間(従来型契約と定期借家契約)
<正当事由制度による従来型の契約のケース>
一般的に2年間の賃貸借期間が契約書に記載されるケースが多いが、欧米のような自由な契約に基づく約束期限(明渡し期日)としての期限ではなく、更新される点が日本の大きな特長といえる。
2年という契約期間が慣習化された背景は、賃借人の意志で事実上契約が更新できる日本の借地借家法の正当事由制度(貸主からは事実上契約終了ができない借地借家法第28条)がオフィスビルなどの事業用建物の賃貸借にも適用されているため、契約更新(事実上形式的ではあるが)期間をできるだけ短くすることで賃料交渉(市場賃料)の機会を2年毎に求めたという説が有力視されている。
<定期借家による契約のケース>
1999年12月借地借家法の一部が改正されて「定期建物賃貸借法」が、2000年3月1日から施行され、正当事由制度との選択性となった。
上記の正当事由制度による契約との違いは、正当事由(借地借家法28条)が排除されたことで契約満了時には一旦契約は終了する。従来の「契約更新」に相当する行為は、当事者の合意による「再契約」となる。また、賃料の増減額について特約(物価指数に基づく賃料改定など)を結んだときに借賃増減額(借地借家法32条)が適用されないなど、欧米型の自由な契約が選択できるようになった。
<1年未満及び20年以上の契約>
定期借家契約によるときは、借地借家法29条(1年未満は期間の定めがない契約とする)が適用除外になり1年未満も可能となった。
正当事由制度によるときは、従来通り借地借家法29条が適用される。
1999年12月の借地借家法の一部改正に併せて、正当事由制度契約及び定期借家契約に拘わらず全ての建物の賃貸借に、民法604条(20年以上の契約は20年に短縮)が適用除外となり、20年以上の契約期間を設定することが可能(2000年3月1日施行)となった。
注意:定期借家法に関して、住宅用途や手続きなどに関するさまざまな制約があるので、専門家に相談することをすすめる。
定期借家法
(関連説明は「賃貸借契約用語」を参照)
1999年12月「良質な賃貸住宅等の供給に関する特別措置法」が成立し、借地借家法の一部が改正されて「定期建物賃貸借法」が2000年3月1日から施行された。従来の正当事由制度との選択性となり、また、既存契約には適用されない。定期借家法の骨子は、「新規契約のみ契約内容で定めた期限の到来により確定的に契約が終了する」と「当事者が合意する限り、完全な自由契約とする」とされており、全体像を把握するには、以下に示す7つのポイントがわかりやすい。
(1)公正証書などの書面(賃貸借契約書も可)による契約が必要
(2) 更新がない旨の書面を交付などこの説明がないときは無効となる(契約書以外の別途様式で必ず賃借人に交付)
(3) 期間満了(終了)の通知(内容証明郵便など)は、1年前から6ヵ月前までにしなければ、契約を終了させることができない。(通知期間経過後は、通知から6ヵ月後に終了する)
※ 満了後は、再(新規)契約が合意された場合、入居継続が可能(事前に再契約の予約も可能)
(4) 1年未満の契約も可能(法第29条の適用除外)
(5) 経過処置として当分の間、住宅用途の賃貸借は、正当事由制度契約からの変更などは一切できない(ただし、オフィスなど住宅以外は合意による解約後、新たに定期借家契約を締結することは可能)
(6) 賃料の改定に関する特約が有効に(法第32条借賃増減額請求権の適用除外)
(7) 200 m<sup>2</sup>未満の住宅(自宅)用途では、転勤、療養、介護などやむを得ない事情によるときは、解約の申し入れから1ヵ月後に終了する。
※上記の住宅以外においては、期間内解約に関する特約を結ぶことで途中解約が可能となる。(民法第618条:賃貸借契約用語解説6.契約期間中の途中解約参照)
契約期間中の途中解約
期間の定めがある契約(一般に行われている殆どの契約行為)は、民法618条により「途中解約の特約」があるときのみ、契約期間中の解約が可能とされている。一般的には「6ヵ月前の予告」で解約できる条項が盛り込まれているため、「途中解約をする権利」が法的に認められていると誤解されている場合が多い。よって、正当事由制度契約及び定期借家契約に拘わらず、「期間内解約の特約」が記載されていない限り、途中解約はできないことになるので注意が必要
取引・手続き関連の用語
宅地建物取引業
宅地・建物の売買、交換、または宅地・建物の売買、交換、賃借の代理、媒介の行為を業として行うこと。この業を営もうとするものは国土交通大臣または都道府県知事の免許を受けなければならない。
宅地建物取引主任者
宅地建物取引主任者とは、宅地建物取引主任者証の交付を受けた者をいう。宅地建物取引主任者になるためには、都道府県知事が行う宅地建物取引主任者資格試験に合格し、都道府県知事の登録を受け、さらに宅地建物取引主任者証の交付を受けなければならない。登録は、宅地・建物取引に関し2年以上の実務経験を有する者、または、建設大臣がその実務の経験を有する者と同等以上の能力を有すると認めた者とされている。
重要事項説明
仲介サービス会社などは、宅地建物取引に際し、売買、交換、賃貸借の契約を締結する前に、宅建主任者に土地・建物について宅建業法で定められた項目を書面を交付し説明させなければならない。
契約に際しての書面の交付
宅地建物取引業者は、宅地または建物の売買、交換に関して、自ら当事者として 契約を締結した場合は相手方に一定の事項を記載し、取引主任者が記名押印した書面 の交付が義務付けられている。なお、当事者を代理した場合は相手方および代理依頼 者に、その媒介による場合は各当事者に行う。